![]() :XDay +30"アルキダシタキモチ" |
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Cross Point
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「ルシーダの意識が、回復したって?!」 ボクの驚きぶりに、キソヴィはやれやれと苦笑いして応えた。 「まぁ、そう慌てなさんなって。 キソヴィの連絡を受けて、ボクは…正直、ちょっと複雑な気分になっていた。 「ルシーダは…ボクの事許してくれるのかな?」 ここ数日、経緯説明の為の資料を作成する傍ら、統合調査部権限で参照したかなり詳しい彼女の経歴は…正直現実としてボクが受け入れるにはキツいものだった。 「同じ顔で、ほぼ同じ血が流れてるのに。生きてきた世界は、こんなにも違ってて…」 ボクとの違いは、ただ一点だけ。 (彼女が、強化体だったという事) 資料によれば、体の弱かったルシーダは…幼い頃に一度亡くなっていた。 (命を無理矢理繋がれて、ルシーダは…。 考え込んでいたボクの頭を、キソヴィの暖かくて大きな手がわしわしと撫で、あれから若干延びた髪がモミクチャになる。 「な、なにすんのさ!?」 どこかムスっとしながら、ボクは答えた。 「あの子は…大丈夫、エミさんの味方になってくれるさ。俺が保証する」 黒い鉄面皮の装甲に、イタズラっぽい笑みが浮かんでるように見える。 「何か賭ける?」 肩を竦めようとして右肩の痛みに顔をひきつらせたボクに、彼は小さくため息をつく。 「慣れない事するからだっての…ま、それだけ確実だって事さ。 彼にそこまで見透かされてしまっては…ボクには、返す言葉は見つからなかった。
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