ファイル1:再起動/リブート
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実は高性能なパワードスーツであるそれにゆったりと身を預けながら、(仮)のチームリーダー、ヨシオは工事現場内に侵入する。 これが(仮)のチムルであれば「おちんちんびろーん!!」と挨拶をするところだが、生憎と今日は任務である。 「ほほーん、こいつが例の筐体か……」 そこには男の着ているラッピースーツによく似た意匠を持つ、真新しい機械があった。 「さて、じゃあどんなもんか遊んでみるかね〜」 「ヨシオさんね?」 背後から声がかかる。若い女の声だ。ヨシオは驚いて振り向いた。 果たしてそこには一組の男女がいた。 「おーう。いかにもヨシオは俺のことだが?」 「貴方に、いいえ、貴方のチーム(仮)にお願いがあるの」 「人にものを頼むんだったら、自己紹介くらいはするといいと思うぜー?」 当たり前のことだ。自分には相手が何者なのかすら分からない。 女はすぐに微笑むと名乗った。ひまわりのような笑顔をする女だ。 「あたしはウルク。アークスを改革するために皆の力を集めているの」
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